新作映画「天下の小代合戦」完成上映会in鳥取の状況
この映画は、おじろスキー場で有名な兵庫県香美町小代区に伝わる武勇伝で、小代の国衆が藤堂高虎を返り討ちにした話を映画化したものです。
小代は、鳥取から車で1時間。国道9号線春来峠を下ってすぐを右折して10分弱の所にあり、スキー場近くには「おじろん」という温泉施設があります。(露天風呂が気持ちいい)
小代の領主は、田公綱典(たきみつなのり)という人で、当時の鳥取因幡(宝木)にも田公さんが守護代としていたので、きっと田公一族でしょう。
お城は城山城といって、右から読んでもじょうやまじょう、左から読んでもじょうやまじょうという、ありそうでなさそうな名前のお城です。
林道で車に乗ってすぐそばまで行くことができ、城跡は遊歩道で整備されているので、東西南北の曲輪も実際に見に行くことができ、山城の教科書のようなお城です。
鳥取での上映会を今か今かと待っている人もいるかもしれませんし、いつになったら上映できるのかと私自身が待ちくたびれています。
コロナのせいで、まる1年間塩漬けになっています。熟成して発酵しかけています。
コロナ終息のめどが付けば上映会の案内をしますのでしばらくお待ちいただきたい。
なお、小代では10月24日にドライブインシアターで完成上映会を実施し50台の車が集合しました。
さて、次期作品を何にするか悩んでいましたが、1年じーっくり考えて「山名豊国」にすることに決めました。
鳥取ではまったく評価されていない山名豊国、卑怯者の代表山名豊国、もう論外で、話題にもならない山名豊国。
でも、あの応仁の乱の西軍総大将「山名宗全」の5代後の孫なので、山名宗家但馬山名のサラブレッド。
それが、わけあって因幡守護の因幡山名家を継いで最後の因幡守護なんで、立派な鳥取の殿様なのにこの様。
なぜ豊国さんこんなに人気がないのか?
それは、秀吉の第1次鳥取攻めの際、籠城戦である程度頑張った豊国さんは、わけあって降伏し、秀吉方に寝返ってしまった。
鹿野城に取られていた人質(家臣や自分の奥方や娘)が一人ずつ張り付けられるのを、自分の家族の番になって「まった!降伏するから家族の命は助けてつかんせえ!」と、すでに家族を殺された家臣たちの反感を買ってしまって、ついには鳥取城から追放された。とのこと。
追放、逃亡など諸説あり。
で、結果として秀吉方に降り、第2次鳥取攻めの際には秀吉軍の一員として鳥取の餓え殺しをやった側にいたので、「なんちゅーもんだいや」と鳥取人に不人気。
でも、山名宗全の直系の来孫(らいそん、まご・ひ孫・玄孫・来孫)で但馬山名宗家の血を引いて因幡守護最後の殿様で、戦国時代をみごとに生き抜いて名門山名家を現代につないだ人物、結果的に豊国さんの決断はすべて正解で、戦国因幡の生き証人だった。
豊国について秀吉に降っていれば、鳥取の餓え殺しはなかったのではないか?経家さんも死なずに済んだのではないか?
色々あるけど結構な名君ではないのか?鳥取には名君と呼べる殿さんはいなかったけど、ひょとして名君ではないのか?
鳥取人の思いはわかるけど、一つ冷静に新解釈山名豊国を映画にしたいと強く考えている今日この頃。
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